
宮沢りえ主演の「月」という映画をAmazon Primeで見ました。
2024年のアカデミー賞で、磯村隼斗が最優秀助演男優賞を受賞した時から気になっていた作品で、やっと見ることができました。
ミステリー作品でもホラー作品でもないはずなのに、何故か怖いと感じる映像でした。
特に序盤などは、説明するセリフなども少なく、よくわからないまま話が進んでいくような印象でした。
映画を見る時は大抵、予告編などを見ずに、キャストやタイトルぐらいの情報で見ることが多いのですが、今回はだいぶ前の作品でしたし話題にもなっていたので、なんとなくストーリーなどを知っていたので、想像で補うことができましたが、そのよくわからない悲壮感のようなものが漂っている映像でした。
正直、これを、映像作品として公開してもいいんだ、という気持ちになりました。
自分の中にある、正義感のようなものが、うずいた気がしました。
実際にあった事件をモチーフにした作品だったので、実際の事件についても調べたりしました。
事件に至る順序や背景は映画と全く一緒だったので、より恐ろしくなりました。
この感情や衝動や行動が、作り物ではなく、本当に一人の人間の中にあったものなのだと思うと、信じられないような、認めたくないような思いでした。
実際の事件をモチーフとしている作品は面白く、よく見たりしますが、事件を起こす人の気持ちを理解することはできたことがありません。
そんなものでしょうか。そんなものですよね。
でも、どうしても好きだと伝えたくなる瞬間、そういうのはわかります。
愛についても描かれている映画でした。
終わり方がかっこよくてとっても好きでした。